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OSGの未来を描くプロジェクト

Chapter.01 選ばれし8名

 昼下がり、数名の男女が社内の一室で顔を突き合わせ、会社の将来を熱く論じ合う。実はこれ、OSGが中堅社員教育の一環として毎年行われる人材育成プロジェクトのひとこま。さまざまな部署から数名のメンバーが選抜され、4カ月をかけて一つの経営課題について検証し、経営戦略を策定する。このプロジェクトを通して、マーケティングマインドとロジカルな思考力を養うことが目的。
 ある年のプロジェクトに与えられたテーマは「セカンドブランドの是非について」。
 OSGが世界で展開するメインブランドに対し、低価格な製品ラインナップを用意する必要があるかどうかを検討し、結論を出して経営陣にプレゼンをするのである。
 このプロジェクトに集められた社員は8名。中でもリーダー役を担ったのは、製造技術課で係長を務める高柳。

選ばれし8名イメージ「全員が初対面。最初はセカンドブランドとは何かの勉強から始め、その後で全員の担当業務を決めていきました」
 このプロジェクトは、通常の業務と同様に『調査・情報収集→分析・検討→計画策定』というプロセスで行われる。自分の仕事でこの方法を経験していても、企業経営という高い視点からこのプロセスに関わるのは全員が未経験。誰もが手探りの中で、彼らは会社の現状分析からとりかかった。

Chapter.02 手探りの情報収集

 市場分析を担当したのは、デザインセンターの岸野と調達部の安井。
「海外の事業所にメールでアンケートを送り、海外市場の自動車産業の動向について意見を求めました」(岸野)
「図書館に行き、官公庁の資料などから今後の産業の需要予測などを調べました」(安井)
 一方、競合メーカーの製品や品質、工場の在庫量などを調査したのは経理グループ(当時)の林。
「本当は工場の従業員数も知りたかったのですが、そんな都合の良いデータがなかったため、GoogleEarthで競合工場の駐車場のクルマの台数を数えたこともありました」手探りの情報収集イメージ

手探りの情報収集イメージ 他にも彼らは手分けをして自社の現状分析や顧客分析などの情報収集を精力的に行った。
 難しかったのは、苦労して国内外のデータを集めたとしても、拠点によって集計時期や集計方法が異なり、データの整合性がとれないことも珍しくなかったこと。
「改めてデータを出してもらうようにお願いする時など、とても気を使いました」(安井)

Chapter.03 堂々巡りの議論

「でも、最も難しかったのは、こうして集めたデータをどう分析し、どの様に戦略に落とし込むのか」(高柳)
 たとえば、これからOSGが航空機産業のような高付加価値業界にターゲットを絞るのであれば、安価なセカンドブランドは必要ない。しかし新興国の自動車産業に拡販していくには、より低価格なセカンドブランドは強力な武器になる。これをどう判断するか。
「最初、私はグローバル戦略を進めるには、セカンドブランドは不可欠だと思っていました。でも議論を重ねるうちに、価格を下げるよりも品質を高めることの方が大切という意見もよく理解できました」と林。彼女だけでなく、誰もが決定的な根拠がなく、結論を出せないまま議論は停滞した。堂々巡りの議論イメージ

堂々巡りの議論イメージ 結論がどちらかに傾くと、誰かが「本当にそれでいいの?」と疑問を呈し、結論は何度も白紙に戻った。しかし、彼らはこのプロセスを無駄だとは考えていない。それは議論が一段階深まったということだし、何よりも、誰かが一方的に決めるのではなく、全員が自分で考え、自由に意見を述べられることの証明でもあるのだから。
「それでもプレゼンの時期は決まっていますから、まとめ役としては辛かった。気分を変えるため、みんなでお菓子でも食べようか? などと提案したこともありました」(高柳)

Chapter.04 根本的で致命的な指摘

根本的で致命的な指摘イメージ 最終的に、彼らは「現状のOSGにセカンドブランドは必要ない」という結論を全員一致で採択した。
 そして経営陣へのプレゼンの日。人材育成が目的であるため、全員が必ず一度は壇上に立ち、約10名の経営陣やコンサルタントを前に発表することが決められている。
 トップバッターは安井。
「一人の発表時間は3~4分ですが、とても緊張しました。最前列の社長の目を見て、大きな声で話すことだけを心がけました」
 これで勢いがつき、発表は成功した。
だが、岸野だけは少々心残りがあった。
「プレゼンの中で一箇所、笑える画面を入れておいたのに、ウケなかったんです(笑)」

 これはあくまで人材育成が目的であり、また経営戦略という予測不可能な策定をするという性質上、そこに「正解」はないが、真剣な表情でメモを取りながら聴いていた社長からは、彼らが予想していた内容のフィードバックはなかった。
「もっと別の、そして根本的なことを厳しく指摘されました」(高柳)
 社長から指摘されたのは、数値の整合性。彼らが最初の段階で危惧したように、根拠となる数値が最新のものでなければ、未来を正確に見通す根拠にはなり得ない。
「何度もリハーサルをして、自信満々でプレゼンをしたのですが、その前段階の詰めが甘かったことがかなりショックでした」(林)根本的で致命的な指摘イメージ

Chapter.05 心に芽生えた「思い」

 しかしその後、彼らの心にさまざまな「思い」が生まれたことが、この経験が決して無駄ではなかったことを物語っている。
「仕入先から価格を上げさせてほしいと言われた時、その根拠をきちんと分析して対応できるようになりました」(安井)
「取引先から生産量が増えたと聞くと、その理由を自分で納得できるまで調べるようになりました」(岸野)
 二人とも、目の前にある事実だけを見るのではなく「その先」にある物が何かを自分で考えられるようになったということ。言葉にすれば当然だが、経験を通して自ら学んだことは彼らの大きな財産になるに違いない。
「それと、まったく面識のないメンバーと本音で意見交換できたことで、全員、コミュニケーション能力が鍛えられました」(高柳)
 林はプロジェクト終了後、経理から経営企画室に異動した。そして、この部署に来たからこそ分かったことがあるという。

心に芽生えた「思い」イメージ「グローバル展開する中で、ブランドの位置付けは当社の大きな経営課題の一つ。育成プロジェクトとはいえ、これだけ重要なテーマを全員で議論し、社長に意見を具申できたことは、とても良い経験になりました」
 高柳は言う。
「私たちがこのプロジェクトで学んだことは、一人では何もできないということ。それと同時に、仲間が集まって考え、行動することでどんな問題も解決できることを学んだ気がします」
 その後も、年齢も部署も異なる8名の「同期」メンバーは定期的に集まり、プロジェクトで生まれた絆を保ち続けている。彼らが、これからのOSGを力強く支えていくのだ。

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